Tech Hunting 101

テックなカンファレンスの中の人です。主に海外出張先から、速報をまとめます。

ad:tech new york「二大巨塔とどう戦う?メディアのキーマンが語る、これからの未来。」

こんにちは。ad:tech new york 2日目のオープニングキーノートまとめです。
(ご参考)1日目の記事は、こちらから:オープニングキーノート公式セッション

f:id:yukofuruichi:20161104030133j:plain

登壇者はこちらの面々。MAGNAのDavid氏がモデレータです。

f:id:yukofuruichi:20161104030021p:plain

Cross Screen(複数のスクリーン間を流れる)がもたらす影響について
結論、コンテンツへの接触機会が増えたから良いこと。
Cross Screenだと捉えるのはこちら側の問題であって、ユーザーからすればタブレットだろうがPlayStationだろうが関係ない。さらにデバイス問わず、情報源がfacebookかsnapchatすら関係ない。欲しい情報を取るためならどんな手段でも取る。逆に、届けない情報があるならどんな手段を使ってでも届ける必要。
ただ、ビジネスの話に戻すと、たとえば、今までクライアントに提示していたような、フローチャートが機能しなくなるのが課題。エクセルやpptで表現できないような動きをユーザーがするから、理解させるのが難しい。またScreen(各SNSプラットフォームも含むイメージ)が複数、KPIもばらばら、正確なメディア指標を断言しづらい。以前と比較して、クライアントへのメディアのセールスが難しくなった。
 
これだけ劇的な変化がある中で、変わらないもの(TVを示唆)がある理由は
デジタル予算が増える一方で、テレビ予算も増え続けている事実がある。だってテレビって、効果あるじゃない!信頼性、コンテンツの高さはTVの強み。(ただ、huluはTV扱いとのことです。おそらくnetflixもそうです。)
デジタルの話になると、コンテンツの中身より、どこに、だれに、届けるかに論点が寄りがちなことに疑問感。アドテクが直面している問題です。結局は、デジタルだろうが、TVだろうが、大事なのはコンテンツでしょう。
 

f:id:yukofuruichi:20161104030228j:plain

メディアの正しい指標のあり方とデータ
昔は良かった、簡単だった。クライアントが一発で納得する共通指標が、今の時代はなくなってしまった。もう一度、メディアの正しい指標のあり方とデータ作るべきでは。ただ、何が良いかの答えは定まらない。
それでも売るためにデータは取る必要があるので、各メディアが独自の方法で取得、独自の成長を遂げてしまった。早く統一しないと手遅れになる。今がチャンス。
自社ではもてなくて、でも敢えて欲しいと思うデータは?の問いに対しては、Amazonインサイトデータ希望に皆うなずく。
データ保護問題については、このモバイル社会では、キャリアの動きに強い期待。
 
未来へのキーワード「VR」「AI(特にmessaging)」
VRは、テクノロジー業界とエンタメ業界の利害が一致して、成長スピードも近く、比較的順調に動き出している最近では奇跡的な事例。ただ、コンテンツメイカーのほうが遅れている印象。コンテンツさえ揃えば、爆発的に流行る。メディアの未来はここにあるといっても間違いない。
PokemonGOが良い事例。ただ、もっと企業パートナーと組んでマネタイズできたはずなのに、あれは単体で盛り上がった。テクノロジードリブンで、広告収入なしにビジネスが成り立つのは驚異にもなりうる。
chatbotについても強い期待。ただ、大きな盛り上がりは2018年頃になるのでは、と予想。

f:id:yukofuruichi:20161104030249j:plain

 
最後に、海外カンファレンス恒例?一言質問シリーズ
アドテクノロジーといえば何を連想しますか?
「transparency(透明性)」
「boooooo(ブー)」
「no comment(ノーコメント)」
「necessary evil(必要悪)」
 
boooooo !
以上です。
 
ちなみに、今参加中のVRセッションも結構人入っています。
KEYNOTE: NEW MEDIUM, NEW RULES: HOW VIRTUAL REALITY WILL TRANSFORM MEDIA & ENTERTAINMENT

f:id:yukofuruichi:20161104030351j:plain